窓の位置を「なんとなく」で決めたら、住んでから大後悔!──日差し・プライバシー・防犯、すべてが裏目に出た話#column
結 論:窓は“明るさ優先”ではなく、“暮らしのシーン”を基準に選ぼう。
その理由:朝がつらい寝室、外から丸見えのリビング、開けにくい浴室
──生活の質が下がる原因に。
この記事から得られること
- 注文住宅で起きがちな「窓配置の失敗例」とその背景
- 採光・視線・防犯面の落とし穴とは?
- 後悔しない窓の位置を考えるためのチェック項目
- 展示場で実感できる“暮らしのリアル”とは?
「どこに窓があっても一緒」は大間違い
家づくりの中で、「窓の位置」は意外と軽視されがち。
「明るい方がいいよね」「とりあえず南向きにしようか」と、なんとなく決めてしまう人も多いのでは?
でも、いざ住み始めてみると──
「まぶしくて起きちゃう」「外から見られて落ち着かない」「思ったより開けづらい」
と、毎日の生活の中で“違和感”が積み重なっていくんです。
今回は、実際にあった失敗談をもとに、「後悔しない窓の考え方」と「住宅展示場の活用法」をご紹介します。
ケース1:寝室の朝日が強烈すぎて、安眠どころではない
千葉県に家を建てた高橋さん夫妻。
営業担当の「南向きの寝室は気持ちいいですよ」の一言に納得し、南側に大きめの窓を設置しました。
が、住んでみると──
朝5時、カーテン越しにまぶしい光がドッと押し寄せる。
「遮光カーテンで完全に閉める日々になってしまって…」と苦笑い。
結果、“明るい寝室”どころか、“閉ざされた空間”に変わってしまいました。

ケース2:リビングが「通行人のショーケース」に
開放感を出すため、リビングには道路側に大きな窓を設置。
「光が入って明るい空間に!」と期待していましたが──
- 近所の人の視線が気になる
- 配達の人と目が合って気まずい
- 夜は家の中が丸見えに
そんな状況が続き、常にカーテンは閉めっぱなし。
「開放的な空間にしたはずが、結局ずっと閉じた状態」とは、皮肉な結末です。
ケース3:浴室の窓、あるだけで“使えない存在”に
「ちょっと換気できたらいいな」と思って設けた浴室の小窓。
けれど現実には──
- 手が届かず開けづらい
- 外からの視線が気になり不安
- 換気も思ったほど効果なし
結果、窓の存在が“飾り”になってしまいました。
「なんとなく付けた」のが裏目に出た典型例です。
共通する原因:「生活の動き」と「目線」の想定ミス
なぜこんな失敗が起きたのか?
それは、「実際にどう使うか」の想像が足りなかったから。
- 朝ゆっくり寝たい人には、南向きの窓はストレスに
- 道路に面する窓は、周囲の視線や距離を想定すべき
- 窓の高さ・使いやすさ・安心感は、人によって違う
窓は“デザイン”ではなく、“暮らしのツール”として考えるべきなのです。
モデルハウスで「体感」してわかること
図面やパースでは気づけないのが、窓に関する“違和感”。
そこでおすすめなのが、住宅展示場でのリアル体験。
展示場で確認すべきポイントは…
- 時間帯ごとの光の入り方
- 道路や周囲の建物からの視線の入り具合
- 開け閉めのしやすさ、風の流れの感覚
“暮らし目線”でモデルハウスを歩くことが、失敗しない窓選びへの第一歩です。
後悔しない窓選びのチェックリスト
家を建てる前に、以下の項目をチェックしましょう!
✅ 朝寝坊派なのに、東・南向きの窓を寝室にしていないか?
✅ 道路や隣家との距離を考えず、大きな窓をつけていないか?
✅ 窓からの景色に「落ち着ける要素」があるか?
✅ 開閉しやすい位置にあるか?身長に合っているか?
✅ 防犯面で不安のある位置に窓がついていないか?
✅ 飾り目的の窓を“機能窓”と勘違いしていないか?
ひとつでも不安があれば、実際に体験して確かめてみましょう。
まとめ:窓は「雰囲気」ではなく「暮らしの質」を左右する存在
「なんとなく」で決めた窓が、暮らしのストレスになる。
これは多くの人が陥る、注文住宅の落とし穴です。
快適な暮らしを実現するには、図面上の“正解”より、体験からの“納得”が大切。モデルハウスで、光と風、そして視線の通り道を実感してみてください。
あなたの暮らしにぴったりの窓が、きっと見つかるはずです。